ご自宅で光回線を利用する際に必要なルーターやモデム、ONUなどの通信装置の事をご存じの人は多いと思いますが、ホームゲートウェイという装置の事はあまりはあまり知られていないと思います。
オカン
今回はホームゲートウェイとは一体どんな装置なのか、どんな役割をしているのか?もとエンジニアのわたしが、わかりやすく解説したいと思います。
本題に入る前にちょっと自己紹介
さわ
こんにちは 当ブログの管理人さわです。
わたしの前職は某大手通信キャリアのメンテナンスエンジニアです。20年間で約4万軒のご家庭の通信トラブルを解決してきた経験があります。
このブログでは機械が苦手な人に向けて、役立つWi-Fiの情報を「うちのオカンでもわかるように」やさしく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
- ホームゲートウェイとはどんな装置なのかがわかる
- 家庭にある通信機の役割がわかる
- 通信会社別のホームゲートウェイの役割がわかる
もくじ
ホームゲートウェイとは光回線に必要な機能が全部入ったオールインワン装置
ホームゲートウェイとは
タイトルですでに書いてしまっていますが、ホームゲートウェイとは「光回線に必要な機能が全部入ったオールインワン装置」という説明が一番理解しやすいと思います。通常、光回線でWi-Fiやひかり電話を利用する場合、それぞれの役割を担う装置を複数設置して通信を行うことになります。
必要な装置の例を挙げると、
- インターネットに接続する装置・・ONUもしくはVDSLアダプタ
- インターネットの回線を分ける装置・・ルーター
- Wi-Fiの電波を発信する装置・・・Wi-Fiルーター
- ひかり電話の変換器・・・VoIPアダプター
本来は上記4つの機能を持つ装置が必要ですが、ホームゲートウェイがあればその全ての機能を1台でカバーしてくれるという訳です。通信機器の周りは複数の装置とケーブルや電源でごちゃごちゃになりがちですが、通信装置が1台になればそんな悩みも解決してくれそうです。
ホームゲートウェイは1台4役のオールインワン装置ってことやな
オカン
光回線に必要な通信機器にはどんな種類がある?
ここであらためて光回線に必要な通信機器の名前とその役割についておさらいしておきましょう。
ONU・VDSLアダプタ
ONUとVDSLアダプタとは「インターネットに接続する装置」で、光回線を利用する場合、ONUかVDSLアダプタのいずれかがお部屋に設置されます。
しかしなぜONUとVDSLアダプタ2つの装置があるのでしょうか?。その理由は集合住宅での光ケーブル配線方法に関係しています。
集合住宅の配線方式 | 工法 | 宅内設置機器 |
ひかり配線方式 | お部屋まで光ケーブル | ONU |
VDSL方式 | 共用部まで光ケーブル 〜お部屋は電話線 |
VDSLアダプター |
LAN配線方式 | 共用部まで光ケーブル 〜お部屋はLANケーブル |
なし |
さわ
集合住宅の光ケーブルの配線方法は3つあります。
マンション共用部までを光ケーブル、それ以降は電話線を流用する「VDSL方式」ではVDSLアダプタを使用します。
また共用部以降をLANケーブルで配線した「LAN配線方式」には宅内装置がありません。
一戸建ての工法は全て光配線方式なのですが、集合住宅には3つの配線方式があり、その方式によって宅内に設置される装置が変わってくるというわけです。
ちなみに、各配線方式の宅内装置はこんな風に接続されています。
ONUや配線方式についての詳しい説明はこちらの記事を参考してください。

Wi-Fiルーター
Wi-Fiルーターの機能は大きく2つに分けることができます。
- インターネットの回線を分ける役割
- Wi-Fi電波を飛ばす役割
さわ
ルーターを利用すると1つの回線をスマホやパソコンなどの複数の電子機器で共用できるようになります。
さらにWi-Fi接続もできるので、スマホやパソコンのみならず、ご家庭の家電製品などをWi-Fiに接続してスマホでコントロールするなんてことも可能になります。
ルータに関してはこちらの記事を参考してください。

VoIPアダプター(ひかり電話)
VOIPとは、Voice over Internet Protocolの略で、音声をデジタル化してネットワークによって送受信する装置のことです。
最近ではホームゲートウェイにVOIPアダプターが内蔵されている事が多く外付けのものは少なくなってきていますが、一部の光回線通信会社(NURO光など)では外付けのVoIPアダプタが必要な場合もあります。
通信会社によってホームゲートウェイの役割が違う
ここまでは大きな意味でのホームゲートウェイの役割を説明してきましたが、通信会社によってその役割や設置条件が違うケースがあります。
さわ
フレッツ光の場合
フレッツ光の場合ホームゲートウェイの種類は大きく分けて2種類あります。ONU(VDSLアダプタ)内蔵タイプか非内蔵タイプです。
またホームゲートウェイでWi-Fiを使用する場合オプションの無線LANカードを申し込む必要があります。レンタル料金は基本的に有料ですがひかり電話契約者は無料となる場合があります(無線LANカードは別)
フレッツ光の場合 | |
ONU(VDSL)の有無 | ONU(VDSL)内蔵・非内蔵の2タイプ |
Wi-Fiの有無 | 無線LANカードが必要(オプション) |
料金 | 有料(ひかり電話申し込みで無料の場合あり) |
ホームゲートウェイはオールインワン機器なのになぜONU非内蔵タイプがあるのか疑問に思われる人も多いかと思います。その理由は、例えばもともとONUのみで光回線を利用していて、ひかり電話やホームゲートウェイを追加申し込みしたケースです。その場合ONUはもうすでにあるわけですからONU内蔵タイプのホームゲートウェイは必要ありません。なのでNTTからはONUの機能がないONU非内蔵タイプのホームゲートウェイがレンタルされるわけです。
auひかりの場合
auひかりとフレッツ光とではホームゲートウェイの扱いは少し異なります。それは、ONU内蔵タイプのホームゲートウェイが存在しないという点とWi-Fi機能がホームゲートウェイに内蔵されている点です。それぞれ説明していきます。
auひかりの場合 | |
ONU(VDSL)の有無 | ONU非内蔵タイプのみ・VDSLアダプタ内蔵はある |
Wi-Fiの有無 | Wi-Fi機能内蔵 月額利用料500円(auスマートバリュー加入で無料) |
料金 | 無料 |
ONU非内蔵ホームゲートウェイ
auひかりのホームゲートウェイにはONU内蔵タイプはありません。つまりauひかりから必ずONUとホームゲートウェイの2つの装置がレンタルされるということになります。
ただし前述のVDSL方式の場合はなぜかVDSLアダプター内蔵のホームゲートウェイがあって、auからレンタルされる装置は1台のみになります。
また、auひかりの初期設定はホームゲートウェイ内のシステムに書き込みますので、ホームゲートウェイが無いとインターネット接続はできません。そのためなのか、ホームゲートウェイのレンタル料金は無料になっています。
さわ
Wi-Fi機能内蔵ホームゲートウェイ
フレッツ光のホームゲートウェイでWi-Fiを使用する場合はオプションの無線LANカードが必要である事を先ほど述べましたが、auひかりのホームゲートウェイにはWi-Fi機能が内蔵されていてます。
オカン
さわ
まとめ
- ホームゲートウェイとは光回線に必要な機能が全部入ったオールインワン装置
- ホームゲートウェイにはONU(VDSL)・ルーター・Wi-Fiルーター・VOIPの機能がある
- フレッツ光のホームゲートウェイでWi-Fiを使うには無線LANカードが必要
- auひかりのホームゲートウェイにはONU内蔵タイプはない
さわ
オカン
コメントを残す